能による道成時

★写真は千駄ヶ谷にある国立能楽堂です。
★本日は、能楽師、奥川恒冶さんによる道成寺を国立能楽堂に鑑賞にいきました。
★ここの能楽堂は20年ほど前、よく今は福岡でお住まいになっているご婦人の方に誘われよく能狂言の舞台を拝見に行ったものです。
★久しぶりに訪れました。なつかしいが、率直なおもいです。
★本日はまた非常に激しい情念を描いた道成寺を、奥川さんが演ずるという事で楽しみにしていましたが、実に見事な情念を演じきる圧巻の舞台でした。
★歌舞伎の道成寺は以前見た事が有りますが、能の場合は初めてです。
★歌舞伎とは違って安珍・清姫の後日談と言うような物語で、白拍子が寺に鐘を見せてくれと現れ、女人には見せないと居ながら、一人の僧が鐘を見せてしまい、白拍子はその鐘の中に入ってしまい……
★僧達との壮絶な戦いの末、鐘から出て、蛇になった化身が日高川へ行くという物語です。
★特に後半の蛇の面をかぶって鐘から出てきた後の芝居というか、演技がものすごい迫力とすさまじいばかりの芸の力を感じさせます。
★この演目はめったにできるものではなく、終わるともう何もできない程に酒さえ飲めない程に消耗すると聞きます。
★さもありという壮絶な舞台でした。
★われわれの芝居も本当に芸と言うものを真剣に考え、もっとギリギリの演技と舞台を目指さねば駄目だと痛感した次第です。
★碌な勉強もせず、すぐ安易に芝居をやってしまう等の風潮には何をかいわんやです。
★こうした輩は礼儀さえも知らず、人の育てた人間など、断りもなく吾もののようにかき集めて、したり顔で芝居を始めたりします。
★あきれて、物も言えません。
★何かを始めるとしたら、礼をつくして、何かを始めるべきなのだよベイビー!
★それはともかく、終わって奥川さんの仲間である数名と、代々木まで歩き暫しのお酒と歓談との時間を過ごしました。
★皆と別れて、新宿で時計のベルトを買って付けたり、古い時計に電池を入れ替えたものの、動き出したはずの時計は家に着くと既に壊れているという惨状。
★がっくりです。
★夜9時過ぎ、家人と段ボールを開いては本棚に入れたりの整理整頓。
★夜の9時からやる作業ではありません。
★さすがに2時間ほどで明日へ回す事にします。
★玄関の前には本棚やプラスチックの衣裳箱などが、ベランダにも山もりの家具ともいえぬ芝居の小道具等が散乱。
★いやはや、いつになったら片付くのか……
★大変な事です。引っ越しは。
★家人は空っぽの事務所で硝子戸をレールにはめ込んでいて、風邪にあおられ硝子戸が倒れ、あやうく傷だらけになるところだったそうです。
★ガラスの破損だけで不幸中の幸いと言うものです。
★引っ越しは本当に大変だー。
スポンサーサイト