まあ、そんなもんか

★写真は初夏の空掘川。
★さて、現在色々片づけを行っているので、本日は貯まりに貯まった本をなんとか整理しようと、小さな段ボールに本を詰め込み、自転車で東村山のB,Oへ売りに行った。
★最近買ったばかりで読み切った厚い本2冊と写真集1冊、タイタニックのビデオ2巻の他に段ボールいっぱいの比較的新しい(内容はともかくとして)本を持っていったので、まあ、すくなくとも1000円かなと思っていた。
★旨くすれば2,3千円は行くかなと……
★査定が終わって呼ばれてびっくり。なんと310円で、しかも5点しか買えないという。
★あとはただゴミ同然。持ってお帰りになりますかと聞いたが、思わず反射的に「じゃあ、捨ててください」と言っていた。
★新しい本は場合によっては定価の半値以上で売っているので、これは手間賃を取ったとしても、店はぼろ儲けだなと思った。
★丁度、こっちが査定の間DVDを観ていると、小学生の女の子が大きめの童話の本2冊を抱えてきて、売りに来ていた。
★小学生の方は保護者の許可がないとだめなんですよと断られていたので、ふとカウンターを観るともなしに観ると「わかりました。すみません」と少女が本を抱えて去るところだった。
★少女はお下げの黒人だった。
★ちょっと胸をつかれた。
★なんかの必要があって本を売り、なにがしかのお金が必要だったのだ。
★なんのためにお金が必要だったのか?
★必要がなければ、少女は一人で本を売りに来たりはしないだろう。
★少女が学校でいじめられたりしていない事を祈った。
★本はいつも切ないものである。
★今回は金がなくて本を売りにいったのではないから、思ったより少ない金額でも傷つく事は少なかった。
★しかし、学生の頃。仕事がなく、パチンコの景品で本をもらい、急いで読んで売っていた頃。
★はたまた、もう40も過ぎて仕事が中々なくて、何故かお盆とかゴールデンウイークに高田馬場の古本屋へ両手に買い物袋を抱えて本をよく売りに行った。
★当時は新本は8掛けくらいで売れたし、古い本でも大体定価の半値では引き取ってくれた。
★いつも他より若干高く買ってくれた「萩原書店」はまだあるのだろうか?
★それでも、いつも予定していたより大分安い値で、売りたくない手放したくない本を<泣く泣く何度手放したこか。
★あのつらさだけは、本を売って飯を食おうと思った者にしかわからない、砂利を噛むようなざらざらとした虚しさと悲しみだ。
★今は仕事の資料用も含めて、溢れかえった本をどうにかしなければ、住み場所もない始末で、本を片付ける。
★幸せなのか不幸なのかいずれにせよ、ずいぶん変わったものである。
★バザーにも随分出したが、つい売れるような新しい本は売ってというやましい思いが出てしまう。
★まいったなー。
★あの黒人の少女が今夜ぐっすり眠れて、せめていい夢を観られる事を祈るよベイビー!
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