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平石耕一事務所の公演

本番4

★写真は、「青い地球の人間図鑑」の舞台から。

★さて、本日は溜まっていた、某TV局のシナリオコンクールの審査の為、応募作品を読み始める。

★なるほど、ひところに比べて、書き方やシナリオそのもののドラマトゥルギーは大変上達してきたように思える。

★しかし、これはシナリオ教室の教え方の問題なのか、それとも応募者が勝手にそう考えてしまうのか、従来のTVにあったシナリオのシチュエーションに似たものばかりが多くてちょっとまいってしまう。

★どうして、TVドラマはこうだという先入観に侵された作品しかないのか?

★新鮮かつ画期的なシチュエーションや人物、状況がないのかが本当に疑問だ。

★出てくる人物は大抵刑事か麻薬捜査官か人間の入れ替わりまたは犯罪者ばかりなのである。

★いわゆるピカレスクロマンを書くのなら節度が有ろうと思うのに、実にイージーに殺人や連続殺人事件等が出てくる。

★テレビはあくまでも、お茶の間のど真ん中に届くという認識がないのだ。

★自分でセレクトして、劇場へ行って金を払う映画とはまず違うという事が分かっていない。

★もしかして、人と人との葛藤を事件として教えられているのだろうか?

★だとしたら大間違いだし、そんな犯罪とか刑事とかしか教えないシナリオの先生の教室は即刻止めるべきだ。

★ちょっとした市井の人々の中にドラマはあるし、そのシチュエーションをちょっと捻って、角度を変えるだけで、面白いドラマが書けるはずなのだから。

★夜、芝居を観に行く、自らの芝居の疲れがまだ3日しかたっていないので、取れていないのだが、我が尊敬する平石耕一事務所の公演なので何をおいても観に行く。

★又劇団ギルドの彩 貴恵がギルドの公演を休んでまで出演しているので、行かざるをえない。

★「存在は摩耗せず流れに立つ」という題名のいかにも難しそうな芝居である。

★だが、このカール・ヤスパースとマルティン・ハイデッガーの対立を1920年から1945年までについて描いた作品はびっくりするほど明快でなおかつ重厚なお芝居であった。

★人間の存在そのものをえぐるような芝居はめったに昨今見られない。

★陳腐なくらい軽薄な芝居のオンパレードの中で、決然と屹立しているこれは、改めて、勉強させられるような芝居である。

★哲学等おそらく考えた事もない彩が無難にこなしていたので、ほっとした。

★終わって、さい ふうめい事竹内一郎さんと酒宴に参加して帰りくる。

★帰りの電車の中で、若い女が豚のように鼻を20秒おきにすすりあげていた。

★全く色々な人間が居るものである。

★びっくりするよ、ベイビー!
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プロフィール

G.C(グランド・キャノニオン)

Author:G.C(グランド・キャノニオン)
G.Cことグランド・キャニオン・ビリーブ・ミーこと高貴な谷、つまり 高谷信之のこれはブログです。

G.C(ジードットシー)は1972年からNHKラジオドラマを約80本書き、映画、テレビ中学生日記等主にNHkのシナリオを手掛ける。【ラジオドラマ】「枝の上の白色レクホン」では、芸術祭大賞をとり同じく『天主堂』ではギャラクシー賞優秀賞をとる。
また若者たちと劇団ギルドを1999年に立ち上げ、20年続け、37回公演で2018年秋解散した。70代後半に向かい、演劇のプロジェクト、あくなき、小説・演劇・シナリオの挑戦創造に賭けており、また日本放送作家協会の理事は岩間良樹理事長の時代より20年以上続けた。
他に長崎県諫早図書館・壱岐未来座等のシナリオの書き方、演劇の演出講師、指導等もしている。

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