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祭りが終わり日常が……

本番3

★本番の舞台写真です。

★さて、昨日消えてしまった文章は以下のような事です。

★終わったからこそ言えるのですが、あの芝居の脚本には仕掛けがあります。

★それは、山田風太郎の「人間臨終図鑑」とヘルマン・ブロッホの「ウェりギリウスの死」から啓示を受けて脚本にしたのですが、「人間臨終図鑑」や「星の王子様」や「サン・テクジュペリ」の本からの引きうつしそのまま引用したというのは一つもありません。

★ところが、アンケートの中に匿名で『「星の王子」とか「サン・テグジュペリ」は昔からよく読んで知っているが、ああいう風にエッセンスを書きうつされても困る』云々というものがありました。

★この方はいつも我がギルドの芝居を観ていただいていて、それはありがたいのですが、先入観で決めつけて、観られ、それを匿名のブログに書かれるので困っています。

★数年前まだブログ自体が一般化していない頃、劇団ギルドをネットで検索すると、必ずと言っていいほどギルドの芝居の批評が載っていて、劇評自体が1つしかないので、ギルドの芝居の印象はそこだけに集約されていた時期がありました。

★そこには、毎回同じように「この劇団の芝居は役者はすばらしいのだが、演出と脚本が古臭くてどうにもならない」と毎回書いてあるのです。

★これは、毎回新たな本の形式と新たな演出法を試みている小生を、はなから馬鹿にしているとしか思えない批評でまいりました。

★例えば「今回は演出と脚本が古かった」というような事ならありなのですが、毎回なんか小生に恨みがあるように同じ事を劇評としてブログに書いているのです。しかも匿名で。

★今回のアンケートと多分同一の人だと思うのであえて、私は言います。

★引用に見えて、全くそうではなく造りかえる快感が創作というものです。

★嘘だとおもうのなら、星の王子様を読み返してみてください。

★同じ言葉のように見え、全く別のものに変えています。

★たとえば、サラ・ベルナールの家に中村天風という浪人がいそうろうしていた事がある。という1行から、サラと天風の会話を造り、エジソンと海外公演の折りに会ったという1行からふくらませて、蓄音機のシーンを造ったのです。

★大分以前「砂漠のロレンス」という芝居を造った時、メルビルの白鯨から2シーンを造りました。

★白鯨をグレゴリー・ペック主演の映画でしか認識していない友人が、「安易に引用しやがって」等の評をもらいました。

★だが、白鯨はエンタテイメントの復讐譚ではなく、実は文明批評のある哲学的書物だという事を知らない友人は、私の書いたシーンを白鯨からの引用と踏んだのです。

★私が書いたのは、スペインやイギリスやフランス人・アメリカ人についての気質の違いが書いてあった1場面からヒントを得て、様々な水夫がその気質を背負って言いあうシーンと、メルビルが書かなかった。陸に降りた後のエイハブ船長の芝居でした。

★ところが、その友人は映画「白鯨」を見て、あの難解なメルビルの書を読んだ気になり、高谷は「安易に引用などで安っぽい本を書きやがって」と判定したのです。

★その人は実に2重に恥をかいています。読んだこともない本を読んだ気になり、その中にあっと筈という間違った思い込みの中で他人をいやしめているという恥です。

★もっとも、引用したと見せて、実は自分で造りこんでいるという楽しみは、本当はひそかに作者だけがニヤリとする快感の一端なので、それををばらしてしまったので、ちよっとつまらなくなりました。

★いずれにしろ、知ったかぶりの浅学と、匿名でしかも先入観だけで、人を誹謗中傷するのは、やめましょう。

★それはいやしい事なのです。

★たしかこれとおんなじようだったという漠然とした根拠で、「エッセンスを並べられても」等というのは、止めてください。

★もっともその方はギルドのHPは見た事がないというところに○をしていたので、この記事は読んでいないと思います。

★いや、読んでるかなベイビー!

★以上の記事を途中まで昨日書いて、消えてしまったのであります。

★本日も日常の雑事に近い事が小生を襲い、当分創造的な日々はわたしには無理のようです。

★本当は1日か2日休んですぐさま作家的日常が戻せって来ればよいのですが。

★引き落としが足りなくて、銀行ではなく、コンビニを探して、なけなしの金を自らの通帳に入れ込むと言ったような事や、およそ、創造とは離れた雑事がわたしを追いかけてきて止まりません。

★祭りの後はいつもやるせないものです。


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プロフィール

G.C(グランド・キャノニオン)

Author:G.C(グランド・キャノニオン)
G.Cことグランド・キャニオン・ビリーブ・ミーこと高貴な谷、つまり 高谷信之のこれはブログです。

G.C(ジードットシー)は1972年からNHKラジオドラマを約80本書き、映画、テレビ中学生日記等主にNHkのシナリオを手掛ける。【ラジオドラマ】「枝の上の白色レクホン」では、芸術祭大賞をとり同じく『天主堂』ではギャラクシー賞優秀賞をとる。
また若者たちと劇団ギルドを1999年に立ち上げ、20年続け、37回公演で2018年秋解散した。70代後半に向かい、演劇のプロジェクト、あくなき、小説・演劇・シナリオの挑戦創造に賭けており、また日本放送作家協会の理事は岩間良樹理事長の時代より20年以上続けた。
他に長崎県諫早図書館・壱岐未来座等のシナリオの書き方、演劇の演出講師、指導等もしている。

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