また一人・・・・

★写真は一昨日の巨大な積乱雲です。
★一人の発達障害の娘がいた。初めの頃パソコンの打ち込みがとても旨かったので、日本橋にある日銀に勤めていた。
★しかし彼女はちょっとしたことで、怒ってしまい同僚を殴ってしまった。普段はニコニコしていい子なのだが、それが障害児独特の症状とされ、解雇され、障碍者施設へ送り込まれた。
★福祉には中間と言う物がない。何段階もの能力に合わせて働く制度と言う物はない。
★そこで、彼女はパソコンを打てるにもかかわらず対人関係が不適切と言われて、寮に入れられ、雑誌の付録の袋の糊はりのような仕事をせざるをえなくなった。
★その彼女もとっくに30歳を過ぎた。彼女がはニコっと笑うと本当にいい顔をする。時に機嫌が悪くなると怒ったりはするが、母親や妹や父や親戚には優しい。
★その彼女が満面の笑みを浮かべて、20歳半ばを過ぎても、毎週見ている番組があった。「ちびまるこちゃん」だった。
★それがどんな番組かはあまり小生は知らなかったが、いつも楽しみにしていた。その彼女の母は数年前に自死した。
★「おかあさん」「おかあさん」と大人になっても甘えていた唯一の存在が消えた。そしてまた「ちびまるこ」の作者さくらももこさんが50そこそこで先日亡くなってしまった。何という無情だ。
★彼女は「ちびまるこ」の作者が亡くなったことを知るだろうか?出来れば知らせてやりたくない。知らせないで放送を続けてほしい。
★でもそれは無理だろう。
★何を隠そう、その30歳はとっくに超えて「ちびまるこ」が好きな娘は、私の姪っ子だ。数年前自ら命を絶ったのは私の妹だ。
★お前は何故そんなことを書くと言われても、パソコンが出来ても、彼女が決してこの記事を読むことはないからである。
★いや、何が理由かは分からない。さくらももこさんがあまりにも早く亡くなり、トチ狂ったのかもしれない。芝居には悲しくて書けない。
★勿論「ちびまるこちゃん」はごく普通の人にも喜びや癒し共感を与えたが、姪っ子にとっては母親とちびまる子ちゃんだけが、唯一無二の生きる上での喜びだったのだ。
★天は時としてその人にとって本当になくてはならない、かけがえのない物を無残に奪う!
★年老いたおじさんは彼女に何をしてやればいいのか?何も触れずに、残暑見舞いの葉書でも出してやるか。たまには遊びに来いよと付け加えて。
★本日これまで。お休みベィビー!また気が向いたら、こんどは少しは明るい話をしよう。
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