初心に帰れ

★さて、これは何の模型でしょう?
★劇団「八騎人」の創立公演の装置の模型です。
★今から45年前、1973年の夏に上演した「八騎人」の旗揚げ公演「難破船」-幻のマラソンダンス-の舞台模型です。
★引っ越しも実印を失くしたり(後から出て来たのですが)悪い事ばかりでは無くて、時にとんでもない物が出てきます。
★45年程前初めて仲間と造った劇団の公演に、小生が小説ホレス・マッコイ作「彼らは廃馬を撃つ」と映画シドニー・ポラック監督ドナルト・サザラン/ジェーン・ホンダ主演「ひとりぼっちの青春」のシナリオを脚色・演出して、「難破船」-幻のマラソンダンス-と題して上演したのです。
★何のコネクションもなかったのですが、たまたま会場に観に来てくださった雑誌「新劇」と雑誌「テアトロ」の大島勉さんと小松幹生さんが、それぞれ絶賛に近い批評をいただき、其れこそ一回で解散するかもしれない劇団が、勢いをつけその後16本の公演をやることが出来ました。
★この「難破船」は1920年代のアメリカの不況時に、ハリウッドの傍のロスの海岸で本当に行われたマラソンダンスを素材にした作品でした。
★映画自体も優れてショックな感動を受けたのですが、この写真の模型のような劇場、当時西荻窪に会った観音寺のホールをお借りして、(学校の講堂のような舞台です。)その舞台に逆に観客を載せて、2時間踊り続けて15分休憩と言うマラソンダンスを2か月ほど続けて行くという舞台を上演しました。
★参加者はカップルで踊りながら、サバイバルで最後まで残った優勝者には賞金がでるのですが、しかけがあるという舞台です。
★途中ダービーと言うカップルで2人3脚で全速で走るシーンを造り、其処はトップとラストだけを決めて、後は台本無しで本気で観客の周りを走るので、途中で吐いてしまうほどの役者もいました。
★すさまじいエネルギーの社交ダンスと休憩時間のそれぞれの人間模様が中心ですが、途中タップダンスや暗黒舞踏風の踊りもはさみ、罠を仕掛ける興行主側の人間の悲哀もあると言うドラマでした。
★その模型が良くも45年10回を上回る引っ越しで、捨てられもせず残っていたものです。
★今回は写真に取ってブログに載せて、捨てようと思います。ありがとう。それでなくても捨てられない物が多すぎて、家に入りきらないので。ゴメン!
★ただ、この模型を写真に残し、いわゆる初心に帰って芝居とは何かをもう一度考えてみたいと思います。
★劇団ギルドG.Cも今年20周年です。
★本日これまで。お休みベィビー!また明日。
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