役の解釈
★写真はあっという間の葉桜です。本当に短い時間でした。
★さて、本日は上石神井でStake Out「音のないレモン」の稽古を並行して行いました。
★この処、ギリギリの時間の中でこことここという風に予定を立てて稽古に臨んでいるのですが、2日間予想外の事が重なり、計3時間程の損をしました。
★時間に遅れないとか、とりあえず、読んでみてから、質問するという当たり前の事が出来ない人がいて、時間がないのに前に進めないという事は本当に苦しいとしか言えません。
★いつも言うことながらスタニスラフスキーシステムが山田肇によって誤訳されたせいか、役を解釈しないと前に進めないという悪習がいまだに残っています。
★スタニスラフスキーはやるべき形をやりなさい、一生懸命それをやれば、もし幸運があれば、芝居の当日に役の中に神が下りて来るかもしれません。と言ったのです。
★これは歌舞伎役者が心ではなく3歳の頃から形をお爺さんから教えてもらい、その形を何回も訳も分からずやっていくうちに40代50代になって、やっと役の心が分かってくる(つまり降りてくる)という事と正に同じなのです。
★第一他人の書いたセリフは何回読んだからと言ってそう簡単に分かるものではありません。まず何回もやってみて、成程この役の気持ちとはこういう事なんだなと運が良ければぼんやり分かってくるのです。
★その事か分からず、解釈をやっている役者のなんと多いことか困ったものです。
★作者がこうなのだああなのだといっても、文字に現さない限りセリフとは言えません。役者はまず書き上げられたセリフを読み、動いて見なければ何も分かりません。
★それは頭の中で傑作をいくら妄想しても書いて文字にしていない作家と同じなのですから。
★せめて演出のプランに沿った稽古をしたいものです。もう本番は目の前に来ているのですから。
★稽古が終わり劇団の方向と次の公演期間規模を話したのですが、結論見送りのようになってしまいました。
★今日は何とも欲求不満の一日でした。
★本日これまで。お休みベィビー!また明日。