桜は本当にきれいなのか?

★写真は満開の桜を11階から見下ろすの図です。
★さて、本日は夕方、中谷が事務所に三脚やカメラ等を取りに来ました。
★昨日に引き続き、今日も石神井の稽古場で平行して2本の稽古です。小生の組は「さかしま本能寺」の稽古。
★稽古用小道具等の準備、稽古用衣裳の準備等がなされていないので、稽古の初めに少し怒りました。
★演出が言うからとか、演出に怒られるからではなく、自分の稽古の為にきちっとそうしたことは最新の注意と積み重ねで、やってもらいたいものです。
★稽古はある程度進みましたが、やはり圧倒的に稽古時間が少ないように思われます。
★終わって、駅近くのマックで道具の仕込等についての打ち合わせを北村・長谷川と行いました。
★本日は暖かく桜は満開です。
★この年になると、「あゝこれが最後の櫻なのかな」等と変に感傷的に成るのですが、桜を美しいとは約50年以上前、自身の20歳の頃はとても思えませんでした。
★事実自分の書いた「書割の中で」という小説の中では「あの醜い桜がそこかしこに散り落ちて、その花弁の舞い散る中を君は行く・・・・」と書いていました。
★また夭折にあこがれていた20代の頃は「こんなにも、早く散るとは知らざりき、己も見えず桜花かな」と歌ったりしていました。
★古来桜を醜いと歌った歌人や小説家はいなかったように思います。ただ、「桜の木の下には屍体が眠っている」と書いたのは坂口安吾か、梶井基次郎かです。
★いや調べればすぐわかることですが、あえて調べません。そのどっちかが書いたのですが、これは桜の見事さを礼賛した者で、あまりに美しいので、木の下には屍体が埋まっているのではなかろうか?という意味で使ったのかと思います。
★確かに他の花に比べて、たった7日程で散ってしまう潔さが、一つの美学としてたたえられ、ともすれば軍国主義の高揚の為にも多く使われてきたと思います。
★いつも思うのですが、本当に桜はすばらしいのか、そんなに綺麗なのか?多くの人がそう言っているだけじゃあないのか?という処から出発するのが芝居だと思ってこの50年余りやってきました。
★そういう疑問が持てない者は芝居をやっても大成はしないと思うのです。
★そんなに皆の意見と同じでいいなら芝居などやらずに、みんなと同じような生活をしていけばいいじゃないんですか?
とへそ曲がりの天邪鬼が今日も人知れず吠えています。
★でも、桜は限りなくきれいです。そして来年も再来年も、更にその翌年も桜をめでながら芝居がやれていたら、どんなに幸せだろうかと、桜の樹の下で夢想するG.Cであります。
★明日が早いので本日これまで。お休みベィビー!また明日。早めに失礼!
★おまけに、演劇を熱く語る中谷を一枚。此れは余計かな・・・・

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