デザインのお願い

★現在の静岡市上足洗(カミアシアライ)にある十二双川(ジュウニソウガワ)です。
★上足洗とはお上(つまり徳川家康)が足を洗ったという場所です。ですから、江戸時代は本当に綺麗な川であり、十二艘の船がならんだという川幅の広い川だったのです。
★時の中で自然は変り、人も変る。
★汚いどぶ川だなと決め付けるのはやめて下さい。今から50年以上前は、小さいけれど、清らかな小川だったのです。
★この川のほとりで暮らしていた、8人家族のドラマを今書いています。

★この写真は仮チラシに使ったのですが、わたしの少年時代の5人兄弟の写真です。
★皆楽しそうに笑っています。多分父がカメラを構えていて、何かを言ったのでしょうが、何を言ったのか?ただ「はい、笑って」では無いと思います。それだけでは、こんなに皆が楽しそうには笑えません。
★本当は笑えないほど、貧しい悲惨な生活だったのです。
★この頃昭和30年代の初めは貧しいとは言え、急激な経済の成長にあわせて、10軒に1軒ほどはテレビを買い始め、竈(かまど)もへっついではなくプロパンガスに徐々に変わってきた頃です。
★でも、わたし達の家は畳が擦り切れて単なる藁(ワラ)になり、藁の上に新聞紙を敷いて寝ていました。
★隙間のある板の床からは、木枯らしが上に吹き上がってきていたのです。
★寒い冬は暖房もなく、布団は綿が四隅によれていて、破れたセーターを重ね着しても寒くて眠れたものでは有りません。
★夏は夏で、その藁にノミやしらみが住み着き、体中かゆくて、眠れないのです。
★おばあちゃんを入れて、一家8人の夕食が塩むすびと沢庵だけだったり、一日おきに素うどんの夕食だったりでした。
★でも、本当に頑張って、生きてきたと思います。
★ですが、この5人長男の私が、66歳なのでおおよその見当はつきますが、全員生きては居ますが、幸せとはいえない兄弟が居ます。
★だからなのでしよう。この5人が満面の笑みでカメラを見ている写真を見る度、涙がこぼれそうに成るのです。
★何故、こんな笑顔の先に、笑顔をそのまま大人にしたような未来がなかったのか?
★その事を考えつつ、でもお芝居にするのだから、楽しく、ほっとするようなドラマを書こうとがんばっています。
★そして、今日は、漫画家でありすばらしいデザイナーでもある辻下 浩二さんに、チラシのデザインをお願いに行きました。
★辻下さんは御忙しい仕事の中、吾が劇団のチラシデザインをボランティアで引き受けて下さいました。
★頑張っていい作品を書こうと思います。
★勿論この不景気に、悲惨な話を見て喜ぶ人は居ないと思います。
★ですから、ほっとするような、やっぱり人間て素晴らしいと、共感のいただけるような、エンタテイメントを書こうと思っています。
★ご期待下さい。
★頑張るぜベイビー!
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