一枚の板

★写真は再び空堀川の鯉幟の群れです。
★なにかしら軽く運動もしたい、書く時は前にも言ったように、少し不健康が丁度いい。
★丁度いいのだが、少しは躯を動かさないと、だめだし、本当は好きな女とちよっと会っておしゃべりして、その余韻を持って帰って来て、机に向かうのが本当は一番よろしい。
★だがそれは、家人では駄目だ。家人とは第一好きという感情等はない。
★どうやったら今月を経済的に乗り切ろうか?とか、あの払いを次の月に延ばすのはいいが、来月どうするんだ!とかの、およそ日常的な数字の計算で繋がっているようなものなのだ。
★だから、家人と一緒ではとても詩的な感情になれたものではない。
★勿論これが、40年くらい前は多少そういった感情も、有ったかもしれないが・・・・・いや、初めからないか。
★なにしろのろけではなく、たまたま、大学の帰り道初めて一緒に帰った時、駅を通り越した喫茶店で、お茶を飲んでだ後、いきなり俺が結婚を申し込んだのだから。
★そんなに惚れていたのかって?誤解はやめてほしい。
★かねてから、その様子を観察していて、こいつは嫁さんにしたらいい。嫁さんしかないと直感でひらめいていたので、一緒に帰ったその日。速攻で申し込んだのである。
★やがて、家人はだまされて、以来43年が経ってしまったというわけである。
★その頃の小生は体重47.5kgで勘だけは異様に鋭かった。しかし、その時はやがて、とんでもなく尻に敷かれるとは思ってもいなかったのである。
★何を言ってものろけにきこえてしまうので、話を戻す。
★そういったいい女や好きな女と会う機会もなく、仕方がないので、薬屋に寄って、そこにしか売っていない整髪ジエルを3っつも買い占めて、駅の向こうの日曜大工の店まで自転車で行き、一枚の板60cm×45cmを買ってきた。
★パソコンの下に敷く板である。
★ある作家の方に薦められ、パソコンの手前を大きく開け、そこにひじを突いてキーボードを打つと肩がこらないと教えられた。
★これは、やってみるとわかるが、具合がいい。
★ただし、よほど幅の広い机を買うか、机の幅を広げなければならない。
★そこで小生はパソコンデスクの手前にアタッシュケースを2つ並べ平置きにして、その上に薄い板を置き、しかる上にパソコンを置いている。
★勿論パソコンの手前にはアームマツトを3本おき、肘をそこに乗っけて、キーボードを打っている。
★こうすると、かなり、肩こりも軽減される。
★その為の板を、新しく買い替えようと買いに行ったのである。
★夜、劇団員の今井がこちらの執筆中を気にしながら、借りて行ったマイクを返しに来た。
★気にする割には、たらふくメシを食っていったので、俺に書くことに専念させろ!と強く愚痴をこぼしてやった。
★奴は書いている最中の作家というものは、多分に僻みっぽくなっているという事をまだ知らない。
★キヤロル・リードの「第三の男」を間違えて2枚買ってしまったので、1枚やって、(こういう事が近頃多い)勉強しろと言った。
★「これより、そこにある綾瀬はるかのICHIIがいいです」と言っていたが、「うるさい、あれは俺の趣味だから貸せない」と言って無理やり帰した。今井にとってはめいわくな話かもしれない。
★それでもともかく、今は書くことに専念したい。わかるよな、ベイビー!
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