脚本完成

★写真は半立ち稽古の風景です。
★さて、やっとの事脚本が完成しました。
★稽古に入ってから早9日目。本来こういう事があってはいけないのですが、年齢による体力の低下、同時に進行していた仕事の忙しさ等々のお決まりの言い訳の中、脚本の完成が遅れました。
★しかしやっと出来上がりましたので、後は演出のG.C.に任せて、脚本家のG.C.さんには清く引退していただきます。
★作・演出の一番難しいことは、自分の書いた脚本に執着して、「ここの言葉はこう書いたのだから、こういう風に演じてくれ」とか「ここの処がどうして分かんないんだよ。俺がこう書いたんだからこう演じてくれよ。書いた本人が言うんだから間違いないんだ」等と言い出すことです。
★演劇もテレビドラマもラジオドラマも、書き上げてしまえば脚本家の仕事はある意味で終わりです。後は演出と役者とスタッフに任せるべきなのです。
★ところが、それがわからない、自作自演出家がこの世界には多いのです。ですからこんな演出家にかかると、初めから終わりまで、本にこう書いてあるんだから、君たちはその通りに演じろ等とバカな事を言い続ける稽古に終始しがちなのです。
★勿論自分が書いたセリフを思いもかけない方法でしゃべられたり、思ってもいない動きで演技をされたりすると、作者は傷つき、いたたまれなくなります。そこで自己防衛の為に、もう一人の作者演出家が顔を出し、ああでもない、こうでもないと言い出すのです。
★そういった演出家は失格で、本当は芝居をやる資格はないのです。
★芝居はあくまでも総合芸術であり、あえて言えば最終的に芝居は役者のものです。演出家や脚本家が客に何かをひけらかす為の舞台ではないのです。
★今回のように3人の演者が居たら、彼女たちのそれぞれの個性を見守り、彼女たちの脚本への理解と、表現を個性的に魅力的に舞台化するために整理し、リズムをつけ、アンサンブルを作り上げるのが演出家の仕事です。
★そこには本を書いていた時の作者はもういないのです。
★だから、書き上げた時は嬉しいのと、作者との別れが悲しくもなるのです。
★これがわからない、ワンマン演出家が多すぎます。彼らは所詮人間の持つ想像力と創造力が、こと舞台に関しては1人の人間では何もできないという事、限界があるという事が分かっていないのです。
★そういうワンマン演出家の舞台には必ず押しつけがあり、役者は皆均一の演技をして、個性が殺されてしまうのです。
★そういう舞台を何百回も見てきました。だから、その失敗だけはしたくないと思うのです。
★自作に誇りを持つことと、うぬぼれは違います。現にうぬぼれは戒めて、稽古に臨みたいと思います。
★さあ、明日から徹底的に3人の女優の輝きを磨き続けたいと思います。それがお客様への最高の舞台だと思うからです。
★大分テンションが上がりすぎました。本日これまで。
★おやすみベィビー!また明日。
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