私と演劇66 TVとラジオと1994年

★写真はベランダのゴーヤの花です。
★私と演劇 67 TVとラジオの1994年
★「ゴアの扉」、これは多分1993年の後半に書いた脚本ですが、放送は1994年1月25日にNHKFMで放送された作品です。
★制作はNHK広島で石橋 蓮司さんが主演のラジオドラマで、かつて学生運動をやっていた男が中年の労働者になり、時折なじみのスナックにやってきては、ピアノで歌を歌い、そのスナックで知り合ったタンゴを踊る女や青年との交流の中で、自らの放浪の過去を回顧するというようなドラマでした。
★なんとなく小生の大好きな映画「冒険者」のアラン・ドロンとリノ・バンチェラそしてジョアンナ・シムカスの3人へのオマージュのようなラジオドラマでした。
★石橋蓮司さんが、小生の作詞した歌を2曲も劇中で渋く歌い、自作のラジオドラマの中では結構好きな作品です。
★ただ、ラストシーンの考え方で最終稿で、担当ディレクターともめて、当時はファックスと電話、しかも広島と東京だったので、電話で3時間耳がしびれるほど言い争いをした記憶があります。
★なんとかこちらが折れましたが、ドラマはラストシーンの書き方次第で、それまでのドラマが全く変わってしまうので、ちょっと参った記憶があります。
★この時は広島まで行き収録に立ち会いました。石橋蓮司さんは「桜社」で蜷川さんや清水さんと芝居をやっていた頃からのファンだったので、一夜色々芝居の話など語れて幸せでした。
★それから、これは名作文学のラジオドラマをカセットにして売るという企画でサマーセット・モームの「月と六ペンス」を脚色して5月10日にセリフ取りをしました。テープは完成したのですが、企画を立てた個人のプロデューサーの方の不始末があり、結局完成はしたものの、カセットとして売り出すことのなかった不幸な作品です。
★スタッフはほとんどNHkのOB等がやり、19世紀のホテルのドアノブの開け閉めの音をテープに10パターン以上取って来て出したKさんという効果の人の職人魂には打たれました。またテレビ出演などは多くなかったのですが、あの黒沢 明監督の「赤ひげ」に出ていた二木 てるみさんが大人の女になられていての演技にはしびれました。
★「支店長最後の仕事」というラ「ジオ深夜便」用のドラマは原作が江波戸哲夫さんの原作で、8月1日~5日迄の5回森本レオさん萩尾みどりさん有川博さん等の出演者で放送されました。これは銀行の内輪の人々を描いた大人のドラマでした。
多分この年の6月頃脚色をしたと思います。
★そしてこの年5月頃九州の五島列島までシナリオハンティングに行きました。ディレクターの伊藤さんと技術のOさんと3人で行き、島の教会のリアルな集会の音や天主堂の鐘の音なども取ってってきました。
★そして「天主堂」というキリスト教の信仰を捨てた老婆と、その他人の老婆を五島列島まで、連れて帰る中年の男の話で、白石 加代子さんと清水紘冶さんの2人だけのドラマで、大変苦労をして書きましたが、8月6日の日にNHKFMでOAされました。
★「天主堂」は幸せな事に1994年度のギャラクシー賞の優秀賞を取ることが出来ました。
★この年はまた中学生日記を4本程書いています。本当に忙しい年でした。長くなるので、中学生日記については次回に書きます。
★今回これまで。
★ついに本日夜、7月公演のチラシを印刷屋にパソコンで入稿しました。3日間計12時間程かかりましたが、なんとか北村・長谷川と家人の3人で初めてプロの手を借りずに出来ました。
★何事も素人が新しいしかもプロフェッショナルに近い事をやることは大変なものです。
★本日これまで。お休みベィビー!また明日。
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