私と演劇36

★写真は「蛍よ・・・妖しの海を翔べ」の舞台写真です。 撮影 向 操
★私と演劇 「36 ラジオドラマ」
★さて、此の頃NHKのラジオドラマはオリジナルを中心にしたラジオ劇場(後のFMシアター)と、脚色物の青少年向けのアドヘンチャーロード、そして出演者を絞った15分枠の連続物の二人の部屋更に森繁久彌・加藤道子による日曜名作座等がありました。
★二人の部屋では、久々のシナハンで(シナリオハンティングと言ってシナリオを書く前に目的地にロケに行くことです。)京都の丹後~天橋立へ行きました。
★そして出来上がったのが「雪の子守唄」で、これは大阪に居る不良少年が、おばあちゃんに連れられて、奥丹後へいき、自然や地元の少女との交流などで、自分を取り戻し成長して行くという話で、全編ビートルズの曲でつないで行きました。
★ビートルズの著作権がまだ緩かった頃で出来た話で、各回3曲ずつぐらいビートルズの曲を流しながらのドラマは多分もう2度とできないでしょう。
★これは、大変ユーモラスな作品で、自分でも好きな作品です。
★考えてみれば、取材をして作品にするなど恵、まれた時代にラジオドラマの仕事がやれて、実に幸せでした。
★ラジオ劇場では「妻の父」という自伝的な作品を書かせてもらいました。
★これは、若い頃、家人が何の目的も夢もない小生を見るに見かねて家を出てきてしまい、7年程実家に帰らなかった(いや帰れなかった)時の事情や、亡くなった彼女の父上に対するいわば贖罪のドラマで、不思議なもので、これを書き上げた後、勝手なもので、荷なっていた荷が少し軽くなったような気がしたものです。
★これは文学座の吉野佳子さんが見事に演じてくださり、父の役は垂水 吾朗さんがこれも見事な父を演じてくれました。
★デビュー作の「風に舞う木の葉のように」の中には比較的私小説的な要素もありましたが、実質この作品が、自分に沿ったフィクションの最初のような気がします。
★それからこれも「6色クレヨンの島」という一盛和世さん原作の本を脚色しました。タヒチを舞台にした明るい作品で、金沢 碧さんがコミカルに演じたのが印象に残っています。
★こうした脚色を通して、ドラマの山の作り方や、次への聞く人への期待の持たせ方、リズムとテンポの付け方を小生は随分学んだと思います。
★本日これまで。おやすみベイビー!また明日。
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