審査

抜け殻前の蝉

★写真は蝉の幼虫が木を上っているところを撮りました。

★さて、本日は7月いっぱいで送り返さなければならない、さるTV局のテレビドラマの公募作品の第一次審査が迫ってきていたので、ほゞ半日かけて、読みました。

★随分前に送られてきたのですが、こう言う物は、今日2作品、明日3作品と読んでいては前の作品との比較ができないので、早くやり終えるか、締切ギリギリにやるかは別にして、集中して、一気に1日か2日で全作品を読まなければなりません。

★当然のことながら、自分が書く作品も締切ギリギリで書くという長年の癖がついているので、どうしても締切ギリギリの日になってしまいます。

★それはさておき、どうもこの頃は現に放映されているテレビドラマの影響か、あるいはシナリオ教室で教えている講師が駄目なのか、はやりの刑事もの、しかも何の新しさもないシナリオとか、薄ーい、何の葛藤もない恋愛ものなどが多く、個性的な作品が見当たりません。

★これはラジオとか演劇の脚本の公募にも当てはまることで、小生が睨むところによると、生き方そのものに個性がないからではないかと思われます。

★個性的とは他人からひき籠る事ではなく、他人と関わる中に於いて、個性的に生きるという事が欠けています。

★そして、想像力の欠けた自分本位にしか生きていないことを、個性と勘違いしている者が多すぎるのです。

★「想像力がなさすぎる!」と合評会で怒鳴ったところ、よほどこたえたのか、頭に来たのか、未だ根に持って昨日そのことを皮肉を切り返した劇団員が居ました。

★役者の演技も脚本の応募にもそういった風潮が蔓延していて、また犯罪も全く想像力とか優しさの介入の余地のない猟奇的殺人などが蔓延していて、恐ろしい限りです。

★こうしたことはいわば病気なのであって、人間全体が病んできているのではないかと思います。

★あらゆることが人類の繁栄と発展を基準に考えられており、全マクロ的に宇宙をかんがみれば、人類に限らずあらゆる生物の種は滅びに向かっているわけで。

★そう考えれば殺伐とした昨今の犯罪(例えば長崎佐世保の同級生切断殺人事件)などはその典型ともいえるものです。

★話は限りなく横道にそれましたが、公募の作品の中ですぐ殺人などの殺伐とした事が脚本に書かれているのも感心しません。

★人が人との間に織り成すドラマと言うものは無限にあり、その無限な宝庫から何かを紡ぎだすのは、天性の資質ともう一つとしては本人がどう生きているかという事です。

★文章も演技もそこを常に問われているという事が分かっていなければいけないし、シナリオ等を教える者はそこをきちっと教えなければならないという事を忘れていると思います。

★もっともここ3作ベテランシナリオライターの書いた日曜夜9時のTBSのドラマを見ると、全く失望します。

★これが日本を代表する作家のドラマなのかと思うと、テレビドラマの終末はもうとっくに来ているのだと思ってしまいました。

★ですから、新人の脚本応募者を責められないのですが、せめてラジオ・テレビのシナリオ講師に言いたい。シナリオの書き方の方法論などどうでもいいが、人間として今どうあらねばならないかをきっちりと教えてください。

★そうすればその中から少なくともすてきな、そして面白いドラマを生み出す者が生まれるでしょう。

★勿論上目線で言うのではなく、自分を棚に上げての、自戒を込めての言葉です。

★テレビドラマの審査をしながらいつもそんなことにぶち当たります。

★8月も今度はさる戯曲コンクールの審査が始まります。常に1つでも良いから、腰を抜かすような傑作を心の底から期待して審査し続けます。

★本日これまで。風呂に入って寝るよ。お休みベビー!また明日。現在夜中の3時25分だ。
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プロフィール

G.C(グランド・キャノニオン)

Author:G.C(グランド・キャノニオン)
G.Cことグランド・キャニオン・ビリーブ・ミーこと高貴な谷、つまり 高谷信之のこれはブログです。

G.C(ジードットシー)はラジオドラマ80本書き、映画、テレビのシナリオを手掛ける。
また劇団ギルドの代表でもあり、劇団の運営、限りない創造に賭けており、また放送作家協会の理事でもある。
他にシナリオの書き方講師等もしている。

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