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TOKYOハンバーグの芝居

八房と姫

★写真は「吾が魂の八犬伝」の稽古風景です。

★さて、本日はかつてギルドに所属していて、今は別の集団に行ってしまったNの出演している芝居を観に行きました。

★初めて見る劇団でTOKYOハンバーグと言う集団で大西弘記作・演出の「愛、あるいは哀、それは相』と言う芝居でした。

★実のところあんまり期待していなかったのです。ところがこれが本当にすごい芝居で、原発事故のあった福島から伊勢に逃れて来た3姉妹の話が核になっているのですが、泣かされました。

★久々に客席で涙が止まらなくなり、暗転でポケットからハンカチを取り出して、涙をぬぐいました。

★昨今の小劇場の芝居は客におもねるような芝居が多いのですが、この芝居は毅然として問題を客席に投げ返すのです。

★ただ日常を描いているのですが、その芝居の姿勢がまるで、30年以上前の挑戦的アングラの時代にタイムスリップしたような感もある芝居でした。

★福島の原発事故の事を芝居にするのは実に難しく、小生も「あらゆる会議の真ん中で」という昨年上演した芝居の中や、その前の「許されざる者」の中で取り上げてはみたものの。

★何処か会議と言うバカバカしさの枠組みの中に取りいれたり、満映の甘粕を描く中で並行して東電のOLが渋谷で殺害された事件をからめて描きましたが、なかなか難しく。完全に言いたいことを凝縮して舞台にすることは出来ませんでした。

★だが、この芝居は真正面から福島の原発事故の被害者を描いた優れた舞台です。

★役者も程よく、それなりに力量のある若手から、存在感のある中年の役者でうまく個性が出ていました。

★残念ながら満員と言うわけにはいかず、何故こういう芝居が評価され、口コミでもいいから、満員札止めにならないのか不思議に思われました。

★気になったのは、通路を隔てて、太いおみ足を丸出しの若い女性が、芝居の進行中なのにも関わらず、かなり早い段階からアンケート用紙に記入しながら見ていたことです。

★こちらは、程よい舞台上の沈黙を楽しんでいるのに、さらさらとアンケート用紙に書き込んで舞台を見ていないお客。

★時々暗転中や芝居の最中にスマホをのあかりを点灯して、打っている客を見かけたりしますが、せっかくのいい芝居が台無しになります。

★電車の中で平気でものを食う御嬢さん(男で見かけることは少ないので)どういうしつけを受けてきたのかと思いますが、時には子供連れの母親が電車の中でパンを食べていたりします。

★こうした観客はやはり、やめろというべきなのでしょうか?芝居の最中に言ったのではかえってじゃまになるし、終わってから、「芝居の途中にアンケートを書くのは止めなさい」と説教しても詮無いことです。

★多分たわいないお笑い芝居を期待してきて、あまりにも世界観のはっきりしたこういう芝居にはなじめなくて、アンケートを芝居の途中で書き始めたのでしょうが、まるで煎餅を一人静寂の中で音立てて食っているようなもので、本当に気分を害しました。

★それはともかく、終わって作・演出の大西さんに誘われ、大西さんのお客さんや、劇団員2人そして客演していたB.LET’Sの土田有希さん(この方の芝居はいつもながら秀逸でした)等と楽しく語り合いながら飲みました。

★素晴らしい芝居を見て、その芝居を語りつつ、ほゞ初めてなのに、まるで昔からの知り合いのように語れる一時は実に幸せでした。

★TOKYOハンバーク・この劇団注目です。7月23日までサンモールスタジオでやっています。

★興味のある方はhttp://tokyohamburg.comへアクセスしてみてください。

★絶対おすすめの芝居です。

★本日これまで。お休みベイビー!また明日。
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プロフィール

G.C(グランド・キャノニオン)

Author:G.C(グランド・キャノニオン)
G.Cことグランド・キャニオン・ビリーブ・ミーこと高貴な谷、つまり 高谷信之のこれはブログです。

G.C(ジードットシー)は1972年からNHKラジオドラマを約80本書き、映画、テレビ中学生日記等主にNHkのシナリオを手掛ける。【ラジオドラマ】「枝の上の白色レクホン」では、芸術祭大賞をとり同じく『天主堂』ではギャラクシー賞優秀賞をとる。
また若者たちと劇団ギルドを1999年に立ち上げ、20年続け、37回公演で2018年秋解散した。70代後半に向かい、演劇のプロジェクト、あくなき、小説・演劇・シナリオの挑戦創造に賭けており、また日本放送作家協会の理事は岩間良樹理事長の時代より20年以上続けた。
他に長崎県諫早図書館・壱岐未来座等のシナリオの書き方、演劇の演出講師、指導等もしている。

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