審査1日中

★写真は「あらゆる会議の真ん中で」の1場面です。
★さて、本日は2つある芝居のコンクールの審査のまず、1つの方を仕上げようと、1日中リビングのテーブルで読み続けました。
★言葉の使い方。たとえば普通に日常で使われている言葉をそのまま移すことが、芝居の言葉ではないのですが、
こういう事がわかっていない。
★したがって、チョウとか「マジとかまじかよ」とかいう言葉がそれがSFだろうと、時代劇だろうとしきりに出てくるのにはうんざりです。現代劇だとしてもそうした流行の言葉を使うのは考え物です。
★風俗を切り取ることや写し取ることが芝居や戯曲のリアリティーあるいはリアルとは違うのです。
★芝居には役者が喋る言葉のリアリティーが自ずからあるはずで、そういう事を無視したあるいはわかっていないままでセリフを書いている作者が多すぎます。
★それから当たり前のことですが、暗転の対比語として明転(アカテン)があるのです。明転(メイテン)という言葉は本来ないのですが、パソコンの変換を見ても赤点はあっても明転はなく、めいてんを変換すると明転とありもしない言葉の変換が出てきてしまいます。
★この明転(アカテン)とは本来歌舞伎から来た言葉で、その意味は明るい光の付いたままの中で場面の(道具の)転換をするという意味です。
★ところが、暗転の後、灯りが点くことを明転(メイテン)と平気で間違って書いている人が何人もいます。
★灯りが点く場合は、「灯り点いて」とか「暗転終わって」と書くべきでしかも灯りを間違って「明かり点く」等と書いています。
★明るいという言葉はあっても明かりという言葉は存在しないのです。灯りは灯りなのですが、それも変換できるという事はパソコンの変換を担当した学者か識者か技術者か知らないけれど物を知ら無すぎます。
★その他幕間等の言葉もマクマと平気で発音している人がいます。
★アカテンに関しては、相当のベテランのスタッフでもメイテンと言い間違えている人がいるので、ご注意ください。
★何も灯りをつけセットを組んで音響を駆使して役者に大変な稽古を強いて、お客さんをはるばる呼んでまで、そんな日常の中途半端な再現や、喜劇のつもりで、やっている方だけが楽しいだけの芝居、あるいは何が言いたいのか、泣かせたいのかわらわせたいのか、挑戦的に何かをお客に突き付けたいのか、さっぱりわからない芝居が多すぎます。
★芝居の素になるのは脚本なので、脚本を書こうとする者はすべからく人の何倍も芝居や言葉や世の中の勉強をして芝居を書いてほしいと、審査をしていてなんか怒りがこみ上げてくるのは寂しいことです。
★勉強しようぜ演劇人よ。そうでないと馬鹿にされたままこの国の演劇は滅んでいくよ。酒ばっかり飲んでいたら・・・・と思う今日この頃です。
★本日これまで。お休みベイビー!また明日。
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