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六本木日展~俳優座

国立新美術館

★写真は国立新美術館です。

★さて、本日は午後、六本木の脚本家連盟へ脚本家ニュースの校正の為行きました。

★終わってお茶して、別れてさて……19時開演の俳優座名取事務所の公演イプセンの「野がも」を見る為、2時間半以上つぶさなければならなくなりました。

★本屋をひやかして、フィフティー・シィーズ・オブ・グレイの上下巻を買って、ツタ屋でDVDを観て、それでも大量に時間は余っているので、スマートフォンで国立新美術館を観ると日展をやっていたので、行く事にしました。

★若い頃はこの時期上野の森によく行って日展等を毎年見た時期があったが、忙しいのとなんとなくその機会がなく日展を観るのはそれこそ何十年ぶりという具合で゜ある。

★なるほど日本画と洋画、それに彫刻等もあって、それなりに興味は尽きない。それに本当に美術館の中は歩く、よく歩く。

★何十年ぶりにみる日展の絵は随分と大人しくなったような気がする。時代の所為かそれともこちらの感性が縮んでしまったのか?

★そんなに多くは無かったが、昔は中に何点か衝撃を受けたような作品があったような気がするが、そうした物は無い。

★特に洋画の人物画は決ったように男か女の裸の人物が立っていて、しかも全身を描いた作品が圧倒的に多いのだ。


★彫刻も全身で手を挙げた裸婦とかが圧倒的に多い。

★日展自体は抽象画を認めないのかもしれないが、余りにもポーズといい、結果的に描かれたり削られたりした作品に類似した物が多いのはこちらの気の所為なのか?

★時間が来たので、明治屋でワインの差し入れを買って俳優座劇場へ行く。

★受付に名取事務所の名取が居て、名取とは40年前の五月舎という養成所での同期生で、本日出演の藤田宗久も同期なのである。

★その上我が劇団ギルドの公演「誰?」で小劇団としては驚異的な60ステージを主演してくれた演劇集団円の山口眞司さんが出ているので、これは必見の芝居なのである。

★野がもは鴨という字を平仮名にしただけあって、よく削り落としてあり、分かりやすく面白かった。

★藤田君も実に深い芝居ができるようになり、山口さんも独特の個性が光っている。

★若干喜劇的に造りこもうとした部分が旨くフィットしていなかったのが惜しいという感はあったが、上演当時社会派と思われていたイプセンが変わったと大変評判が悪かったそうだが、かえって「人形の家」等よりは面白い作品なのではないか?

★この何年か後にロシアでチェホフが書いた「かもめ」に影響を与えたみたいで、扱っている芝居は全く違うのに、感覚的にトーンが似ているような気がした。

★名取事務所としてはこれがイプセンの公演としては最後で、イプセンを上演し出してから13年目にあたるという。

★13年と言えば我が劇団ギルドの創立からと同じ年月で、名取も本当に地味な演劇を頑張ってきていると思う。

★超満員とは言えない初日。決っして採算の合う芝居ではあるまい。

★こうした古典もま若い人は観た方がいいと思うのだが、どうやらそういう時代ではないらしい。

★今も相変わらず無いが、若い頃は今よりももっともっと金がなかったけれど、どこでどうしたのか、ロイアルシエクスピア劇団とかモスクワ芸術座やコメディー・フランせ―ズ等外国の芝居、シェークスピアとかチェーホフとかモリエールの芝居を観て、ああ日本の芝居は100年遅れていると思ったものだった。

★そしてそういう古典を読んだり見たりする事から出発して、色々とドラマを学んで来たような気がする。

★今の若い人はそうした事なしに、ずいぶん違うところから芝居をやり始める。

★それはそれでよいけれど、基本が無いまま闇雲に芝居を作ったり演じたりするのはどうなのか?

★野球の長嶋だって、腰を落として両膝の真ん中で球を取るという基本から始めて、球を一瞬泳がせるように間をもって、ギリギリで一塁に送球してアウトにしたのではないか等と基本という事に思いを馳せる。

★終わって藤田、山口そして故大滝修冶さんの娘婿の演出家の山下 悟さん同期のM等とテーブルを囲んで少し飲む。

★帰りついて、あるラジオドラマの審査が締め切りなので、更に仕事。

★長い1日である。午前3時に近いが、まだ当分眠れない。やれやれ。

★本日これまで。お休みベイビー!又明日。
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theme : 美術館・博物館 展示めぐり。
genre : 学問・文化・芸術

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プロフィール

G.C(グランド・キャノニオン)

Author:G.C(グランド・キャノニオン)
G.Cことグランド・キャニオン・ビリーブ・ミーこと高貴な谷、つまり 高谷信之のこれはブログです。

G.C(ジードットシー)は1972年からNHKラジオドラマを約80本書き、映画、テレビ中学生日記等主にNHkのシナリオを手掛ける。【ラジオドラマ】「枝の上の白色レクホン」では、芸術祭大賞をとり同じく『天主堂』ではギャラクシー賞優秀賞をとる。
また若者たちと劇団ギルドを1999年に立ち上げ、20年続け、37回公演で2018年秋解散した。70代後半に向かい、演劇のプロジェクト、あくなき、小説・演劇・シナリオの挑戦創造に賭けており、また日本放送作家協会の理事は岩間良樹理事長の時代より20年以上続けた。
他に長崎県諫早図書館・壱岐未来座等のシナリオの書き方、演劇の演出講師、指導等もしている。

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