久しぶりの富士山

★写真は日没寸前の富士山です。
★さて、久々に富士山が姿を現しました。ただ、朝は寝ているので、朝晴れていた日があったもしれません。
★本日も一日中脚本の直しであります。
★大体いつもそうなのですが、長めに書いて「その言葉が本当にこの本で必要か」とか「この台詞のこの言葉が本当に必要か、もっと的確な言葉、的確な表現は無いか」とチェックするのが大体の創作方法です。
★したがって、今も400字原稿用紙で40枚分程多く書いてある原稿を削っていきます。
★40枚分を削ると言う事は実は大変な事です。3、4場面削ればすむという問題ではないからです。
★数え切れない程のラジオドラマの脚色をしてきましたが、どんな小説でも、たとえどんなにファンであった小説家でもずいぶん無駄な文章や会話を書いているものです。
★脚色者はその原作を顕微鏡で覗くように分析し、その中からドラマのエキスとして使えるものだけを注出して、加工、装飾する者であります。
★その中で流石にすごいと思ったのは阿久 悠さんの「飢餓旅行」という小説だけでした。
★これはお亡くなりになった森繁 久彌さんと加藤道子さんがやられていた「日曜名作座」用に脚色したのですが(映画「瀬戸内ムーンセレナーデ」の原作です)。
★この作品だけはほとんど無駄な言葉がなく、ほとんど2、3か所筆を加えただけで、すんなり脚色出来て、びっくりしたものです。
★考えてみれば阿久 悠さんは直木賞作家だけでなく、作詞家として頂点を極めた人で、多分作詞家は俳人とか歌人あるいは詩人のように言葉をとぎ澄まして、余分な物を削いで言葉を紡いでいるからなのだと納得しました。
★軽いぺらぺらとしたはやり言葉を、なんの検証も疑問もなく使っている作家の如何に多い事か。
★われわれ言葉を扱う者はすべからく心に記銘し、刻まなければならないと事があります。
★「本当にそれだけがギリギリという言葉以外は使うな」と言う事です。
★本日は偉そうにシナリオ講座のようになってしまいました。すみません。
★あーしかし、明日夕方までにどうやって、40枚削るか?、
★ベイビー!大変だぜ、本当の話。
★以下は日没直後の富士山です。

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