富士山くっきり

★写真は我が家のベランダから臨む富士です。
★さて本日は快晴。ベランダからの富士が実にすっきりと見えた。
★快晴で富士がくっきりと見える日は中々ない。
★ただ、北風の強い冬はくっきりとその姿を現す日は多い。
★子供の頃と言っても小3から高3まで静岡市に住んでいて、そこからいつも富士山が見えたけれど、その全身に雲がかかることなく姿を現す日は1年のうち、そんなに多くはなかった。
★2Kの一軒家の市営住宅に長く住んでいて、まだ薪をもやすかまどの時代で、かまどの煙突の掃除に月に一度ほど屋根に上った。
★煙突掃除が終わると、屋根の上から遠くの富士をよく眺めたものだった。
★後に家賃を踏み倒して、夜逃げする程の貧乏生活だったが、屋根の上に寝転んで眺める富士に何度救われたかわからない。
★富士のくっきりとした姿を観ては、下界の家庭の中の貧乏がもたらす父と母と祖母のいざこざや、金がない事によって学校で味わう屈辱感や差別による嫌な感じがいつも吹っ飛んで行くような気がした。
★くっきりとした富士を観る事と、泣きながら夜空の星を観る事が、子供心にも唯一と言ってもいいほどの救いだった。
★今もくっきりとして雲の掛かっていない富士山を観るとほんとうに救われる。
★そして、そんな日は夕方もくっきりと見える日が多い……今日のように。

★そんなわけで、特にこれといって何もない富士を眺められる幸せな今日は1日だった。
★ただ、ベイビー!これはカメラの望遠レンズを通して撮った写真だから、この大きさでベランダから富士が見れるわけではないよ。
★誤解のないように。
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